October.25.2016

【熊本支援】こんな支援もあります!本学から熊本の大学へ授業情報提供支援を行いました。

ボランティア体験

Date:6.29(水)~  
Place:同志社大学

同志社大学障がい学生支援室では、日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク(PEPNet-Japan)特別プロジェクト「2016年熊本地震により被災した大学へのT-TAC Captionによる遠隔情報保障支援」として九州ルーテル学院大学の聴覚障がいをもつ学生に対し支援を行いました。

九州ルーテル学院大学は、4月に発生した熊本地震により、新学期早々から約3週間休校せざる得ない状況となりました。本来ならば同じ大学内に聴覚障がい学生を支援する学生がいますが、支援学生自身も被災していることなどから、当初予定していた支援者の確保が困難となりました。そのことで、聴覚障がい学生への情報保障支援が十分に実施できていない状況が発生しました。

そこで、T-TAC Captionという筑波技術大学の三好先生が開発したシステムを使用し被災地の大学の授業における音声情報、映像をインターネット回線を通して送信し、支援を担当する同志社大学の支援学生がこの音声を聞き、パソコンノートテイクをするという支援を行ないました。

入力された文字は即座にインターネット配信され、被災地で学ぶ聴覚障がい学生のもつタブレット端末に表示されます。

この取組は5年前の東日本大震災の際にもおこなわれたもので、当時、被害を受けた東北の学生もこの支援を受けたそうです。この取組が活かされ、今回の熊本地震でも聴覚障がい学生にも講義における情報保障がしっかりとできました。

実際に、T-TAC Captionを利用して支援をした学生からは、

「京都から遠隔で通訳して、九州の大学に入り込む経験は不思議な感じがしました。」

「普段、支援する学生が隣に座っているので様子を見ながらフォローしてあげることができるけれども遠隔になると顔が見えないのできちんと相手に伝わっているかちょっと不安だったけれども、とても良い経験になりました。」といった感想が聞かれました。

どんな場所にいても、障がいがあってもなくても平等に情報が受け取ることができる、当たり前のように授業を受けられる手助けを行う。それも被災地から離れていてもできる支援のひとつなのではないでしょうか?これからも同志社大学では熊本地震に対する継続的な支援を行なっていきます。1

(日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク(PEPNet-Japan)特別プロジェクトの詳細はこちら