1月10日(水)、第10回同志社つながる@カフェ「上京区でできる国際交流~広げよう!外国人と地域の輪~」を開催しました。
同志社つながる@カフェは、地域と学生の出会いの場を創出することをコンセプトに、地域で活動する様々な方々と出会い、気軽に情報交換のできる場として、上京区役所、上京区社会福祉協議会の協力のもと、企画を開催しています。
第10回である今回は、「定住外国人が地域で暮らしていく上での悩み・問題を知ること」をテーマに、上京区を中心に活動されている「外国人女性の会 パルヨン」代表理事のハッカライネン・ニーナさんをゲストにお迎えし、外国人が地域に馴染むための様々な取り組みを学びました。
行政による定住者向けのサービスが少なく困った、という当事者の体験から、国際結婚をしている外国人女性をサポートするため、外国人女性の会 パルヨンは2007年に立ち上がりました。
パルヨン(paljon)はフィンランド語で「たくさん」という意味。「多様な国籍の外国人と日本人、女性と男性が一緒に活動しているところが特徴です」と、ニーナさん。
パルヨンでは次の4つの取り組みを柱に活動されています。
- ピアサポート:外国人女性のための何でもしゃべれる会「プフー」※フィンランド語で「喋る」という意味
- 外国人のためのわかりやすい講座:防災勉強会、京都マナー講座など
- ガイドブックの作成:ガイドブック「コトナ」※フィンランド語でアットホームという意味。病院・保育園など失敗談をもとに、正しい情報を提供するだけでなく、「挨拶はすること」「大きな音を出さないように」「町内会には入ろう」「回覧板って?」などといった近所づきあい・生活の知恵までをガイドブックにして配布されています。
- 街歩き:京都のまちを知るための街歩き活動
※それぞれの活動についての詳細は、外国人女性の会 パルヨンのホームページをご覧ください。
ニーナさんからのお話を聞いて、学生からは「日本に来たきっかけはなんですか?」「定住外国人の特に多い悩みはなんですか?」といった質問が積極的になされていました。
その後は3つのグループにわかれて、「外国人の問題解決のために、学生ができることは?」をテーマに話し合いました。
すでに日頃から留学生や外国人のサポートをしていたり、問題意識の高い参加者が多く、どのグループも活発な意見交換がなされていたのがとても印象的でした。グループワークの途中もニーナさんに質問するなど、積極的な姿勢もみられました。
グループごとの発表では、「身近な相談窓口を設置する」「外国人が参加できるイベントを開催する」「”外国人は母国語しか話せない”という思い込みは捨て、日本語で話してみる」「違いを受け入れて、多様な社会へ」「外国人の支援は難しくないということを周りの日本人に発信していくことも大切」などのまとめがあり、どのグループもたいへん有意義な議論ができたようです。
イベントの最後には、ニーナさんから「すでに外国人支援の活動をしている学生がいることを知れて嬉しかったです。柔軟な発想・アイデアが思いつくのは学生ならではなので、ぜひ一緒に活動できたら」とのコメントをいただきました。
参加者のアンケートでは、「面白かった。普段から問題意識を持っていることについて、当事者から話を聞けてよかった」「実際に活動をされている方の話を聞けてよかった。定住外国人が何を必要としているか知れたことが一番の成果でした」「日本人だけでは気付けない問題に気付くことができました」などの感想がありました。
今回のイベントへの参加が、次の活動に”つながる”きっかけになればいいなと思います。
同志社つながる@カフェは、これからも定期的に実施していく予定ですので、ぜひご参加ください!